2020年5月31日日曜日

スクワット動作で注意したい姿勢




スクワット動作で注意したい姿勢



正常であれば、股関節、膝関節、足関節がバランスよく屈曲する
股関節の屈曲が減少していると、膝関節、足関節での代償を行い、膝関節へのストレスが増大する
骨盤が後傾しているため、腰椎の屈曲も増大しやすい



股関節の屈曲が減少している場合、次の方法で改善させる


スクワット動作で股関節の屈曲が減少している場合、スクワット動作の中で改善させていく事は難しい
そういった場合は、座位において骨盤の前傾を練習してから立位に移行すると良い




座位訓練から、立位に移行しても、スクワット動作で股関節の屈曲が得られない場合は、支持物などに体感重心をゆだねるのも有用である

 


スクワット動作は、立ち上がりや階段昇降など、日常生活において頻回に行われる基本動作
故におのおの関節が調和の取れた正しい動作を行う事が重要















2020年5月30日土曜日

不安定板でのスクワット訓練の注意



スクワット運動が安定して行えるようになったら、不安定板でのスクワット運動も取り入れると良い
不安定板でのスクワット運動は筋力強化というよりは、むしろ下肢の筋協調性を目的とする

不安定板でのスクワット運動をする際であるが、高齢者では不安定板での立位で転倒してしまう可能性もあるため、マット状のもので行う事が好ましい
いつでも患者を保持できるように、訓練中は常にそばにいる事も重要である








2020年5月29日金曜日

最近歩幅が狭くなってきた、と言う人は「ブリッジ運動」が良いかも



ブリッジ運動により、お尻から太ももの裏の筋肉などを鍛えることができます
これらの筋肉は、歩行時に身体を前に運ぶ働きがあるため、筋力が付いてくると、歩幅を広くできますし、歩くスピードを高めることにも繋がります
最近歩くスピードが遅くなったな、歩幅が狭くなったな、と感じる人は、ブリッジ運動をされると良いでしょう

比較的簡単にできる自主トレーニングですし、安全な運動です

やり方は、難しくありません
仰向けで
両ひざを立てる
お尻を床から離す(お尻を上げる)
お尻を上げたら10秒保持します。保持したらゆっくり下ろします
①~④を10回行います







2020年5月28日木曜日

ふくらはぎの筋力が弱い人がつま先立ちをするときの注意点


リハビリやホームエクササイズの一つとして、つま先立ちの指導をすると思います
ふくらはぎの筋力がしっかりとあれば、つま先立ちをするのと同時に、重心が母指の下にきて、両膝蓋骨が内方へ向かいます
しかし、筋力が低下していると、重心は小指側に来て、両膝蓋骨が外方へ向かいます

高齢者に指導する際に、重心が小指側に来て、足部の動揺がみられる場合は、運動中にバランスを崩すリスクが高いので
手を机や、壁に触れた状態で行うと良いでしょう


つま先立ちをしたときに、重心が母指側にあるのか、小指側にあるのかを調べる方法は
つま先立ちをした足の指先と床との間に、指が入るか確認すると良いでしょう
実際には指が入ることはありませんが、重心のかかっている側は、しっかりと指と床が密着していることが指先に感じることができます






2020年5月27日水曜日

つま先立ち訓練で転倒予防


高齢者の中には、最近つまずきやすくなった、歩く速度が遅くなった、階段がつらい、という悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか
これは足の筋肉量が減るために起こる症状の一つです、ので、筋力を鍛えることで予防することができます

簡単にできる運動として「つま先立ち」があります
つま先立ちでは、ふくらはぎの筋肉が鍛えられるため、歩行能力のアップや転倒予防につながります

つま先立ちの方法
踵を上げた状態で、10秒程度保持をします
保持をしたら、踵を下ろして少し休みます
これを10回行います


つま先立ち訓練は、いつでも、どんなときでもできる手軽な運動です
料理をしながらでも良いですし、信号待ちの時でも良いので、気が付いた時の行うと良いでしょう

つま先立ちをするとバランスが崩れてふらふらする、と言う人は、まずは壁に向かって、壁に手を触れた状態で行いましょう
バランスを崩して怪我をしてしまわないためです



2020年5月26日火曜日

ヒールスライドとは?運動中に痛みが出たら?



ヒールスライドは、リハビリにおける膝関節可動域訓練の一つ
名前の通り、かかと(ひーる)を滑らせる(すらいど)訓練
通常、膝の術後リハビリとして行われるが、術後でなくても膝可動域の低下を生じている症例では、ホームエクササイズとして指導しても良い


ヒールスライドの方法
長座位で、踵を床に滑らせるようにして、膝関節の最大伸展位、最大屈曲位を繰り返す、股関節は内外旋中間位で行う
膝の自動屈曲は可動域が130°程度なので、130°で痛みが無ければ、自身の手で脛骨を引き寄せて、膝屈曲角度を増すようにする

慣れてきたら、膝最大伸展時には下腿を外旋方向へ誘導し、屈曲時に内旋方向へ誘導するとよい



ヒールスライドで痛みが出ることがある
関節内に炎症が続いていると痛みが出るため、その場合は、関節を冷却してから実施すると良い
当然術後は痛みが出やすい
関節の炎症は、熱感や腫脹の有無である程度判断できる





2020年5月25日月曜日

膝OAに対するスクワットの注意点



立位のみで既に関節裂隙に痛みを生じる患者の場合は、通常スクワット運動は行わせない方が良い

GradeⅢ以上の患者では立位で関節裂隙が消失するケースもあり、荷重をかけての膝屈曲運動は症状を悪化させてしまうこともある
痛みの強い患者では、仰臥位で膝関節の荷重を除去した状態でアイソメトリックスから開始する


スクワット自体は、膝OAのリハビリでは多く取り入れられている運動である

理由は

スクワット動作自体が、前後左右の重心移動が少ない、垂直の上下運動で形成されていること
簡易で、患者自身も理解しやすい運動であること
下肢全体の筋力増強だけでなく協調運動も得られること

など、多くのメリットがあるからだろう


ただ、患者の中には独自の解釈で誤ったスクワット動作を行い、異常な運動パターンとして運動をしているケースも多い
これでは目的とする筋郡の筋力が得られないだけでなく、関節面へのストレスを増強させてしまうことにもつながりかねない
患者自身が正常な運動パターンを理解し、獲得できるまで根気良く指導していくことも、大事な仕事といえる