2020年2月21日金曜日

腹横筋


 腹横筋について



起始停止
起始
停止
712肋軟骨、胸腰筋膜
白線


構造




作用
強呼気の補助
右側の収縮で、体幹の右回旋



働きが最大になる肢位




臨床意義
腰痛
腹横筋の収縮は、腹部に縦方向の張力を生じて硬くする、紙で作った筒が鉄でつくった筒のようになる。これにより腰部を保護する

腹横筋は上下肢の運動に先立ち収縮をして、腰を保護する。腰痛を有する例ではこの筋力が低下していることが多い

慢性腰痛患者では、健常者に比べて腹横筋の筋厚が小さく、左右非対称であることが多い

骨盤底筋機能
腹横筋の機能向上は骨盤底筋機能の改善につながる

筋力低下
腹横筋の活動が低下は、代償として内腹斜筋、外腹斜筋の過活動を引き起こす
上・中・下線維の安定化機構
腹横筋上部線維は胸郭の安定性に関与
腹横筋中部線維は胸腰筋膜を緊張させ腰椎の安定性に関与
腹横筋下部線維は仙腸関節の安定性に関与

上・中・下線維の運動
体幹の反対側回旋では、腹横筋の上部線維の筋厚が増加する
腹部引き込みでは、腹横筋の中部線維の筋厚が増加する
体幹の同側回旋では、腹横筋の下部線維の筋厚が増加する








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内腹斜筋


 内腹斜筋について

起始停止
起始
停止
10~第12肋骨下縁
腸骨稜、上前腸骨棘、鼠径靱帯に停止


構造




作用
左右の筋肉の収縮で、腰部前屈
片側の筋肉の収縮で、腰部を収縮側へ側屈、回旋
骨盤を後ろに傾ける (骨盤前縁の挙上、骨盤後傾)
呼気時の補助

内腹斜筋は前上方から後下方へ走行する。一方、外腹斜筋は前下方から後上方へ走行する
この走行の違いは、体の動きの違いとして現れる
右側の内腹斜筋の収縮は、体は右側屈、右回旋
右側の外腹斜筋の収縮は、体は右側屈、左回旋



働きが最大になる肢位




臨床意義






運動点(モーターポイント)
運動点とは
運動点とは運動神経が、その支配する筋に入り込む場所のこと
腹斜筋では、図の赤い星から肋間神経、腸骨下腹神経が侵入する
運動点の圧痛
運動点での圧痛は、より中枢の病巣を示唆する

運動点への電気刺激
運動点への電気刺激は、わずかな量でも強い筋収縮が得られる。故に筋肉の弱化がみられる例では、運動点に電気を流して、筋収縮を促すことがある







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外腹斜筋



外腹斜筋について 


起始停止
起始
停止
5~第12肋骨外側面
腸骨稜、鼠径靱帯、白線に停止


構造




作用
左右の筋肉が収縮すると、上体を前に倒す
片側の筋肉が収縮すると、体を収縮側へ曲げ、非収縮側へ捻じる
骨盤を後傾させる (骨盤前縁の挙上、骨盤後傾)
呼気時の補助

外腹斜筋は前下方から後上方へ走行する。一方、内腹斜筋は前上方から後下方へ走行する。
この走行の違いは、体の動きの違いとして現れる
右側の外腹斜筋の収縮は、体は右側屈、左回旋
右側の内腹斜筋の収縮は、体は右側屈、右回旋




働きが最大になる肢位




臨床意義
腰痛
腰部伸展もしくは側屈方向へ加えられる外力に対して、外腹斜筋は瞬発的に収縮を起こして腰部を保護する。外腹斜筋の筋力が低下していると、先の外力で腰痛が引き起こされる








運動点(モーターポイント)
運動点とは
運動点とは運動神経が、その支配する筋に入り込む場所のこと
腹斜筋では、図の赤い星から肋間神経、腸骨下腹神経が侵入する
運動点の圧痛
運動点での圧痛は、より中枢の病巣を示唆する

運動点への電気刺激
運動点への電気刺激は、わずかな量でも強い筋収縮が得られる。故に筋肉の弱化がみられる例では、運動点に電気を流して、筋収縮を促すことがある





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腹直筋



腹直筋について



起始停止
起始
停止
恥骨に起始

5~第7肋軟骨、胸骨の剣状突起に停止


構造




作用
体幹屈曲
骨盤後傾
呼気時の補助



働きが最大になる肢位




臨床意義
腰痛
腰痛患者では、腹直筋の訓練は頻繁に行われる。腹直筋の強化は腹圧を高めて、腰部にかかる負担を軽減させる
上肢の前方挙上や外転や荷物の前方押し出しで、腹直筋は活動する。これは上下肢の運動に伴い腹圧を高めて腰部を保護しているものと考えられる。腹直筋の筋力が低下している例では、上下肢の運動に伴い腰痛を起こしやすい
腹直筋の弱化は、骨盤前傾の因子となる
腹直筋の弱化による、腹圧低下をおこすと、腰椎にかかる負荷が1.42 倍増えると言われている

腸管ヘルニア
背臥位、上体持ち上げの腹直筋訓練は腰痛患者によく行われるが、腸管ヘルニアの既往歴がある者では、腹圧の上昇に伴い脱腸を再発することがあるので注意






運動点(モーターポイント)
運動点とは
運動点とは運動神経が、その支配する筋に入り込む場所のこと
腹直筋では、赤い星から肋間神経が侵入する
運動点の圧痛
運動点での圧痛は、より中枢の病巣を示唆する

運動点への電気刺激
運動点への電気刺激は、わずかな量でも強い筋収縮が得られる。故に筋肉の弱化がみられる例では、運動点に電気を流して、筋収縮を促すことがある





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2020年2月18日火曜日

半腱・半膜様筋


 半腱・半膜様筋について



起始停止

起始
停止
半腱様筋
坐骨結節の内側面
脛骨上縁で薄筋停止部の後下方、下腿筋膜
半膜様筋
坐骨結節
脛骨の内側顆、斜膝窩靭帯、下腿筋膜


構造




作用
股関節伸展、膝関節屈曲・内旋に作用する




働きが最大になる肢位




臨床意義
ハムストリングス
大腿二頭筋、半腱・半膜様筋の三筋を総称してハムストリングスという

肉離れ

筋腱移行部(上1/3部)に発生しやすい

【肉離れのリスクファクター】
股関節屈筋群の短縮などで骨盤前傾位となっていると、ハムストリングの筋緊張が高まるため
殿筋の筋力低下を補うためにハムストリングが過大に働くため
ハムストリングは1.5倍の筋力を有する四頭筋に対して反対方向に働く。ゆえにこの2つの筋力差が過大になるほど、ハムストリングへの負荷がかかるため

腰痛
ハムストリング短縮により、前屈時の骨盤前傾が制限されると、腰椎に負担がかかる

骨盤後傾
ハムストリング短縮では骨盤が後傾位となり、腰椎がストレートになる。これにより腰痛を誘発されるケースがある
狭窄症の脊柱管拡大を獲得するために、わざと後傾位に誘導することがある

トリガーポイント
中央から遠位にかけて発生しやすい
鵞足
縫工筋、薄筋、半腱様筋は鵞足を構成する
鵞足炎では、膝関節内側面に痛みを伴うため、膝OAとの鑑別が必要





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大腿二頭筋


 大腿二頭筋について



起始停止

起始
停止
長頭
坐骨結節の後面(半腱様筋との共同腱)
腓骨頭、下腿筋膜
短頭
大腿骨粗線の外側唇の下方1/2
腓骨頭、下腿筋膜



構造
長頭が二関節筋である




作用
股関節の伸展・外旋、膝関節の屈曲・外旋に作用



働きが最大になる肢位
膝関節伸展位では股関節の伸展能力は高まる




臨床意義
ハムストリングス
大腿二頭筋、半腱・半膜様筋の三筋を総称してハムストリングスという

膝屈曲拘縮
OA患者の場合、覆うにして膝関節の屈曲拘縮を有しており、大腿二頭筋が大きく関与する


歩行能力低下
歩行時に患側下肢の蹴り出し能力が低下している例では、大腿二頭筋の運動能が低下している場合がある

ヘルニア
若年者の腰部ヘルニアでは大腿二頭筋の短縮が高頻度で見られる。小学生で腰痛を持ち、前屈ができない場合は疑いたい

肉離れ

筋腱移行部(上1/3部)に発生しやすい

【肉離れのリスクファクター】
股関節屈筋群の短縮などで骨盤前傾位となっていると、ハムストリングの筋緊張が高まるため
殿筋の筋力低下を補うためにハムストリングが過大に働くため
ハムストリングは1.5倍の筋力を有する四頭筋に対して反対方向に働く。ゆえにこの2つの筋力差が過大になるほど、ハムストリングへの負荷がかかるため

腰痛
ハムストリング短縮により、前屈時の骨盤前傾が制限されると、腰椎に負担がかかる

骨盤後傾
ハムストリング短縮では骨盤が後傾位となり、腰椎がストレートになる。これにより腰痛を誘発されるケースがある
狭窄症の脊柱管拡大を獲得するために、わざと後傾位に誘導することがある

トリガーポイント
中央から遠位にかけて発生しやすい




運動点(モーターポイント)
運動点とは
運動点とは運動神経が、その支配する筋に入り込む場所のこと
大腿二頭筋長頭は赤い星、大腿二頭筋短頭は青い星から坐骨神経が侵入する
運動点の圧痛
運動点での圧痛は、より近位の病巣を示唆する
障害好発部位としては、梨状筋下孔、L5-S2の椎間孔、脊柱管病変などがある。
運動点への電気刺激
運動点への電気刺激は、わずかな量でも強い筋収縮が得られる。故に筋肉の弱化がみられる例では、運動点に電気を流して、筋収縮を促すことがある








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